日々 1年間

12788158_969628589794553_1884386242_n

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポートランドでの日記もこれが最後になりました。
(結局1シーズン1投稿しかできませんでした)
1年間のポートランドでの暮らし、思っていた通り、あっという間でしたが
人生の中でこれからも大切にしていきたいものに、いっぱい出会えた1年でした。

振り返ると、普段滅多にないような、いいことも、ピンチなことも、
目紛しく色んな体験をしたように思います。
義父がお空へ逝ってしまったり、娘が顎を切ってERで縫ったり、交通事故にあったり。
(幸い家族に怪我はありませんでしたが、新年早々にガラスを浴びました。厄落ちたかな。)
ショックな出来事が続き、しかも海外で、正直心がついていかないことも多く、
魂が抜けたような日々もありましたし、そのせいか風邪もよく引きました。
でも、それ以上に、私達が出会えた人達に救われて、乗り越えていくことができました。
ピンチな時に、必ず助けてくれる人がいました。
目の前に起こる出来事は、全て何らかの意味があるんだろうなぁと再確認した日々でもありました。
同時に、普通のなんてことない日に、感謝できるようにもなりました。


素敵なご縁はご縁を生み、ポートランドで過ごした時間は次第に厚みを増していって
最後の2月には、多くの方にお別れの時間とお餞別を頂いて、娘の誕生日もお祝いしてもらいました。
この時ばかりは、帰りたくない、もっとこの人達と一緒に色々なことを楽しみたい!って、思いました。
素敵な方々との出会いに恵まれたおかげで、
私のポートランドでの生活は、思っていたよりもはるかに充実した、思い出に残る日々でした。

この地で得た、最も大切なこと、それは「全ての過程を楽しむ」ということでした。
ポートランドの人達は、みんなとっても穏やかで、今日という日々を
満喫している方が多いように感じました。
秋冬は雨季に入り、毎日のように雨が続く中、家の中でどのように過ごすかを工夫して楽しんでいます。
保存食作りや、ビールやワインを作ったり、KOMBUCHAを作っている方も。
編み物などのクラフトや、ベイキングも。
どれも、お店へ行けば簡単に手に入るものですが、それを敢えて作ってみる。
自分好みの材料を集めるとことから始まって、試行錯誤しつつ手を動かして、形になったときの感動。
そして、その流れはさらに、材料を作るところから始める人をも生み出す。
こだわりを持った人達が、街の周りにオーガニックファームを作ったり、
自分で食べる魚は、自分で釣ってきたり。
ものづくりは、旅に似ているな、とも思いました。
準備する時間も、道中から、美しい眺めも、終わった後の余韻も、味わう。
みんな、同じゴールを手に入れる為に働くんじゃなくて
それぞれのゴールに向かう道中、過程そのものを、楽しんでいるんです。
人と違ったことをしていても、認め合える空気なのは
それぞれが違う目的を持っていて、その過程を楽しんでいるから、それでO.K
という認識があるからかもしれない。
自分らしくあることを大切にしていて、それでいて他者にも敬意を持っていて。

そういった独自の価値観は、京都と似たところがあるなぁと感じていました。
少なくとも、私の周りには、はじまりから、過程を楽しむ人達がたくさんいる。
何でもまずは自分達で作ってみよう!という価値観を共感できる人達がいる。
この価値観が、決してどこでも通用するものではないと思うけれど
人間は、そうやって最初は1から作って生きてきた。
そう、手を動かして何かを作る時、生きているっていう感じが、するんです。
ポートランドに来た当初、雨の日でもひたすら徒歩で買い出しに出る日々に
自分が生きている感じがすごくしたのと、同じ感覚なのです。

その楽しさにすっかりはまってしまった私は
ポートランドへ来て、普段はあんまり作らないようなものまで、色々と作りました。
また、それを気のおけない友人と共にするというのは、格別の時間なのでした。
きっと、私が制作していたらできなかったであろうたくさんのものに、挑戦することができました。
韓国人のファミリーととても仲良くなり、お互いの食文化を交換し合っては
おいしい〜マシッソヨ〜な時間をたくさん過ごしました。キムチや、ジョンの作り方を教わりました。
粉からのうどんや、肉まん(これは和食ではない)を作ったら、感動してくれました。
やっぱり食べ物は、人種や言葉、文化を越えて、人を繋ぐものだなぁと改めて思いました。

こちらで暮らしている日本の方の、お味噌作りワークショップに参加したことがきっかけで、
日本の文化を海外の人達に知って頂くイベントのお手伝いもさせてもらいました。
手鞠寿司とお味噌汁、どちらもみなさん真剣に、興味深くお話聞いてくださっていました。
私はただ準備や作業をしただけですが、私達が大切にしている食文化や、美しさを
友人が大勢の前で語り、共に作って味わう体験を、みなさんに共感して頂けて
日本人であることを、とても誇りに思えた瞬間でもありました。
またそのご縁はご縁を生んで、なんと、
ポートランドのマクラメアーティストを京都にお呼びするきっかけになりました。
(詳細が決まりましたら、またFBやIG等でお知らせします)
マクラメは、私もポートランドへ来てから始めた趣味のひとつですが
これは、ジュエリーを作る感覚ととても似ていて、瞑想のような作業なのです。
みなさんにも、そんな感覚をぜひ体感してもらいたくて、お知らせできる日が、待ち遠しい!

素敵な人は、素敵な人を呼んで、心地良い空間の輪は波紋のように、どんどん広がっていきます。
そうやって、流れに身を任せていたら、いつのまにか、気持ちのいい日々を過ごせていました。
私のそばにいてくれた人達に、心からありがとう。
日々、日本から私のことを気にかけてくれていた人達、手紙や日本の品々を送ってくれたみなさん、
そして、たった1年の滞在中に2回も会いにきてくれた友人達はじめ、
ポートランドへ遊びにきてくれた友人や家族に、改めてありがとう。


日々、という言葉がたくさん出てきますが(タイトルにまで…)
私にとって、日々が何より大事なんだということを、再確認できた、ポートランドでの1年間。
派手さはないけれど、日々をしなやかに、穏やかに生きることを
京都へ帰っても、またこつこつと、続けていこう。

あと1週間後には、また元の生活に。
ここで出会えた全ての人、もの、場所が、私の中で永遠の宝物となって
これからも、たまに覗いては、私の生きる源になってくれることと思います。
また必ず帰ってこよう、と、ここに誓って
ポートランドでの日記を終わりたいと思います。

2016年2月26日 

2016-02-27 | Posted in Diary