限りある金属

私がジュエリーを学んでみよう、と決めたのは
大学3回生、ちょうど、自分の進路のことを考え始めた頃でした。
公務員、銀行、社会福祉士、と、周りのみんなが進路を決めていく中
ダブルスクールを選び(あまり周りには公言していませんでしたが)
一人別の進路へ進み、ジュエリー会社に就職しました。
福祉社会学部という学科とは全く関係のない、
突然思い立った自分のやりたい方向性に
なぜ?と聞かれることも、否定されることなく、やってごらんと応援してくれた
亡き父の存在は、今となっては本当にありがたかったと思います。

ところで、私がジュエリー制作の道を選んだ理由の一つに
資源の再利用が可能だというところが大きかったのですが
使えなくなっても、溶かして、また形を変えることができる。
そんな金や銀という硬くも柔軟な素材の性質に惹かれました。
宇宙から生まれ、地球に散らばった、限られた資源達を
できるだけ大切に使いたくて。
日本では、今はほぼ採掘されない金は
物質として、またその価値も
あまり変化のない希少性の高い素材。



Lumpのジュエリーは
基本的に全て受注製作にしています。
展示会などで、即売会をすることは、あまりありません。
必要以上に制作をすることで
貴重な素材を余計に使うことを避けたいのです。
ご注文頂く分だけの金属を使いたい。
包装もできるだけシンプルに、再利用できるものにしています。
それが、この地球で私が制作する上で、大切にしたいことであり
ジュエリー制作という表現を通して、お伝えしたい思いでもあります。



今後も、個展などの在庫をたくさん必要とするような展示会は
あまりやらないかもしれません。
(受注会はぜひ開催したいです!)
モデルも大幅に減らし、本当に作りたいものだけを厳選して
ご覧頂けるように準備しています。
あなたの形を作る、Akariのジュエリーも
一つのものを大切に長く使い続けて頂くきっかけとなればと思っています。


地球という他に代わりのない星に
こうして命を頂いて、表現させてもらっているから
地球とずっと、仲良しでいたい
よき生活者でありたいなと 思っています。

春分前   暖かな日が増えるも黄砂も増える

2021-03-18 | Posted in Diary

水みたいに

なぜだか、水になりたいと
小さい頃からずっと思っている。
お風呂の浴槽についた水滴が
色んな形をしていたり、水滴と水滴がくっついて大きくなったり
そんな不思議な物体を、ずっと見ていられる気がした。
雨の日に、窓についた水の動きを見るのも大好きだった。
激しく降る日の、斜め線が並んだ様子
細かな雨粒が上からスーと流れ落ちてくる様子


もしも自分が水だったら
どんな形にでもなれるし、行きたいところへも流れて行ける気がした。
少し大きくなって、氷や水蒸気になることを知ると
ますますその憧れは強くなった。
寒いところは、透明で綺麗な結晶になって
暑いところは、ふわふわ空気と一体になって
川の中へ飛び込んだなら
どこまでも、どこまでも、流れていける
どんな場所でも、”最適な”状態でいられる気がした

毎回楽しみにしている、月に1回の中国茶のお稽古。
この日はちょうど私一人で、昨夜からの雨が降り続いていた。
雨の音は、さらなる心の静けさをもたらし
しっとりとした空気の中、お茶の温かな香気に包まれ
自然と「雨の音っていいですね」と、言葉が漏れた。
小さい頃、窓ばかり見ている自分の背中を思い出した。

この日のお水は、瓜割の滝のお水で
とても甘くて、まろやかで、澄んだお水だった。
何のひっかかりもなく、スルスルーっと喉を通っていく。
口の中には、何も残らないくらいに、軽やか。
この水で淹れたお茶はどれも、優しくてまるみがあり
一口で身体中の細胞の隅々にまで届くような
そんなサラサラな感覚もあった。
そして、お茶そのものが持つ美味しさと
時間の積み重ねによって生まれた美味しさを
存分に解き放っているように思えた。


私の中での水への憧れが、更に加速した瞬間だった。
水は水でも、どんな水になりたいのか。
美味しい?濁りない?無味?柔らかい?


私の変態な妄想は続く。

春節過ぎの雪

2021-02-16 | Posted in Diary

ジュエリーが大好きなわけじゃない

私はジュエリーを作っているけれど
ジュエリーが大好き というわけではない
お洋服は好きだけど 本当に気に入った数着でいい
テレビもあまり見ないし 雑誌も読まないからか
イヤーカフも、最近まで存在すら知らなかった


そんな私がどうしてジュエリーを作るのか
ずっと 不思議だったけれど
なぜかやらずに居れなくて やってきた

今朝ふと、言葉が溢れてきて
すごく腑に落ちたので 綴っておこうと思った

私は ジュエリーを手渡したいのではなくて
ジュエリーに宿る 光を手渡したいんだな
目に見えない
その人だけが持つ光を
身に付けられるように かたちにして

その人自身が持つ 光に
気付いてもらえますよう

その光が波紋のように広がって
それぞれが 明るく 輝きますよう

そのままのあなたに 体の一部のように光を添えて
たちまち その人の内側にある光が体中からワッと溢れ出す
そんな瞬間を 手渡したくて
歓びに満ちた 柔らかできらきらした瞳に 出会いたくて


二人を繋ぐ 見えない糸の 端と端の輪っかは
おじいちゃんおばあちゃんになっても
その皺々の手に馴染むような 
二人で育んできた光を宿す 存在として


みんな 同じ 美しく 尊い存在なんだよと
その温かくてふくふくとした心地よさに包まれるような
そんな滋味深い ジュエリーを 作っていきたい

私の作るジュエリーは 地味かもしれないけれど
こういうのを探していたんです という人がちゃんといるから
私はこうしてまだ 作っていくのだと思う

まだ雪が降る 2月

2021-02-09 | Posted in Diary

香と一緒に














香と装身具で共に同じ空間を作り上げて来た
MILIS CRANNさんにお願いしていた
Lumpをイメージした香りが出来上がりました。

昨年春に、京都から滋賀県の森へお引っ越しされ
森の光とともに、自然に包まれた毎日を過ごされています。

今まで、私自身の香りを何度も作って頂いていましたが
昨年夏至から始まった、Akariのジュエリーをお渡しする際に
感覚として、同じようにお渡しできるもの
香りと一緒にお渡しすることができたならと思い、お願いしました。

Lumpから感じるインスピレーションでお作り頂いた香りは
今までに1度も感じたことのないような香り。
森の奥の奥にいるような、深く神聖な静けさと
それでいて重たくなく、清らかで優しくて
一本の柱のような、凛とした芯のようなものが感じられる香り。


香りを言葉でお伝えするのは難しいのですが
Lumpの装身具をお求め頂いた方へ
この香りを纏わせて、お渡しいたします。


「みんなそれぞれが、それぞれの光を輝かせて
安心して進んでもらえるような」
というメッセージを香りとともに頂いています。


かたちあるものと
かたちのないもの
その境目が感じられないくらいに
それぞれが溶け合って
透明になっていくような感覚が
私の中でずっと続いています。

立春過ぎ

2021-02-05 | Posted in Diary, Information

私は長続きしなかったから


何でもいいのですが
何かと、とことん向きあうことで
気付ける感覚や、体験や出会いって、あると思います。
それを積み重ねて行った先にある
まだ知らない景色を見たいから
どんなことでもいいし
他の人のことなんて気にしなくていいから
自分の魂が喜んだり
やらずにおれないことと
ぐっと向き合ってみる。
私は今まで、何事もあまり長続きしなかったから
ご飯を食べることや、時間や
今やるべきことを忘れるくらいの何かに出会えたなら
それを大事に大事にしたいなと、思っています。

それが何に繋がるのか、とか
誰かの役に立つのか、お金になるのか
素敵かそうでないか、とか、そういうことを気にせずにやるのが
すごくいいなと思っています。
大人になると、なかなか
子供みたいに無邪気に、とはいかないかもしれませんが。
それでも、みんな昔は子供だったのだから
ブワッと湧き上がるような気持ちは、身体のどこかに残っているはず。。
長く続ければいいということではなくて
純度の高い、心持ちで向き合うということ。


息子がサバイバルという科学漫画にハマっていて
セリフもキャラクター別に声色も変えて暗記しているのですが
ご飯を食べている途中ですら、後ろを振り返って、読もうとする。
もう読みたくて読みたくて、仕方がない。
頼んでもないのに音読して聞かせてくれる。
それくらいの欲求にかられる「何か」があるって
ほんと幸せなことだなぁと、思います。
例え「それやって一体何になるの?」というようなことでも
それを温かく見守り応援できるような人に、なりたいです。

人や社会の役に立つかどうかは
周りが勝手に判断することだと思う。
周りに自分を決めてもらうために、何かをするよりも
自分のことは、自分でも分からないくらい未知数なのだから
好きなことをしてご機嫌でいるだけで
周りの人たちも、幸せな心地になると思っています。



”それ”が一体何なのか
出会える瞬間が、これからいくつあるかな。
まだまだ長生きしたいなと、思います。

1月の終わり 寝る前のつぶやき 

2021-01-31 | Posted in Diary

変わり続けるために

変わり続けるために
変わらずにいるよ



高校生の頃、路上で歌っているコブクロと出会い
その温かなメロディと歌い声に、友人ともどもすっかり魅了され
ライブやサイン会に足を運んだりと、大好きな二人でした。
(今ではすっかり疎くなってしまい、もうファンとはとても言えない。。)

「Answer」という歌の歌詞にある、このフレーズがとても好きで
卒業アルバムの一言として選んだり、節目節目に使わせて頂く言葉。
(その卒アルは京都へ来る際に処分したのですが。。)

「変わり続けるために、変わらずにいる」という逆説のような一文は
当時は、どっちやねん!と思いながらも
自分やみんなの環境は変化していくけれど、みんなそのままであって欲しい
この楽しくて幸せな時間がずっと続いて欲しい
そんな気持ちが重なっていたように思います。

変わらずにいることへの願望は、自身の孤独感から来るものと知ったのは
随分時間が経ってのことでした。
人間みんな大なり小なり、孤独を感じるのは自然なことで、比べるようなことでもありませんが
私は一人が好きなくせに、その頻度が割と多かった。
今あるこの時が、ずっとずっと続きますように、という
変わらないものへの憧れに、貴金属という物質として変化の少ない
ジュエリーを作ることを、選んだのかもしれません。

でも、変わらないものなんて、この世界にないんですよね。
その変化は目には見えない微細なものであったとしても
どんなものも、人と人との関係でも、常に変わり続けている。
大人になるにつれ、「ずっと」は、ないということを知っていく。
自然豊かな住まいになってからは、日々その変化を感じるようになりました。

一定で、均一で、いつも同じ、じゃなくていいんだなぁ。
変わっていくことを、受け入れて、面白がるくらいの気持ちで。
私にとっては、「毎回違う」、は魅力であり価値、だと感じます。



常に変化しているわたしを楽しんで
大切なことは変わらずに、心の軸に据えておきたい

コブクロと出会って20年経った今の解釈は
こんなところです。


大寒 少し温かな日に


2021-01-27 | Posted in Diary

2020の終わりに

いよいよ明日で終わる2020
変化、変容の連続だった、この1年。

一時的にスピードダウンした世界を味わったり
目に見えないもの、分からないものへの対峙は
常に自分の心の在り方を試されているような
そんな1年が終わろうとしています。

自分が今何をすべきか、その判断に迫られた春は
自ずと内観する日々だった人も多いのではないでしょうか。

私はというと、お茶の新芽の季節に、製茶を習ったことがきっかけで
茶の木ハンターと化し、毎日のように近所で茶の木を見つけては新芽を摘み
夜な夜な茶を作る日々を過ごしていました。
植物は、今年も変わらず芽吹き、ただただその命を生きていること
そして、私達に「使ってね」と自らを差し出してくれている
当たり前のように存在してくれていることに
とても救われたのでした。


その手作りのお茶の、美味しいこと。
市販で売られているお茶とはまた違って
その場所特有のエネルギーや、月と太陽のエネルギーを蓄えた茶葉たち
同じ場所で同じ日に作っても、作る人で味が変わり
また、飲んだ後はそのまま大地に戻って行く。
それは、自然界の循環の中のほんの一部なのだけれど、
口に含むたびに感動し、その美味しさ、香り高さに驚かされるのです。



何か一つのことと、グッと向き合うことで
自分が見えている景色がまたちょっとずつ、変わっていく。
自分の中にある、「わたしという木」の年輪が増えていくような感覚でした。
根を張り、枝葉を伸ばしていく中で、木の幹がよりしっかりと
でも、しなやかに上へ上へと伸びていくような。


今年は作品を大々的に見ていただく機会はあまりありませんでしたが
新たなプロジェクトも始まり、それが本当に楽しくて
ますます、本当にやりたいことをただやるだけなんだと
それを痛感する1年でした。

オンライン展示会やお取扱い店様でご覧頂きました方、
Akariプロジェクトにご参加頂いた皆さま
そして、日々Lumpのジュエリーを身に纏ってくださっている方々
今年も、お気持ちを寄せてくださり、ありがとうございました。

2021年が、風の時代の幕開けと共に
ますます軽やかに、透明な光へ向かって
無邪気な笑顔溢れる1年となりますように。

追伸
2021年4月中旬〜5月いっぱいは、制作をお休みしようと思っております。
ご迷惑をおかけしますが、ご理解頂けると幸いです。

Lump
-Light unconsciousness mind and purity-
川勝慶子

2020-12-30 | Posted in Diary

言葉にすること

長い長い間、日記を書いていなかった。
遡れば、もう4年以上も。
大学生の頃、ちょうどパソコンを持ち始めてからは
ブログを書くことが日々の楽しみだった。
元々、文章を書くことは、嫌いではなかった。
そんなに読んでいる人もいないだろうし
当時は若さも相まって、好き放題言って気楽なものだったと思う。
何より、口下手な私が、自分の考えていることを整理する
そんな感覚で続けていたように思う。

あれから随分と月日が流れて
今や自分の家族、猫2匹と賑やかな日々を過ごしながら
ジュエリーを通して表現をさせてもらっている。

作品は、身につける方が自由に感じてもらうのが
何よりもいいと思っている。
でも、もう少し、製作を通して自分の感じていることや考えを
言葉に表すことができたらなと常々思っている。
自分に足りない部分だと痛感している。

不勉強で、本もろくに読まずにいい歳になってしまい
まだまだ知らないことばかりだけれど
それらと向き合う場所として
アウトプットの練習に
この場を使わせて頂こうと思う。

2020.12.7 大雪

2020-12-07 | Posted in Diary

日々 1年間

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ポートランドでの日記もこれが最後になりました。
(結局1シーズン1投稿しかできませんでした)
1年間のポートランドでの暮らし、思っていた通り、あっという間でしたが
人生の中でこれからも大切にしていきたいものに、いっぱい出会えた1年でした。

振り返ると、普段滅多にないような、いいことも、ピンチなことも、
目紛しく色んな体験をしたように思います。
義父がお空へ逝ってしまったり、娘が顎を切ってERで縫ったり、交通事故にあったり。
(幸い家族に怪我はありませんでしたが、新年早々にガラスを浴びました。厄落ちたかな。)
ショックな出来事が続き、しかも海外で、正直心がついていかないことも多く、
魂が抜けたような日々もありましたし、そのせいか風邪もよく引きました。
でも、それ以上に、私達が出会えた人達に救われて、乗り越えていくことができました。
ピンチな時に、必ず助けてくれる人がいました。
目の前に起こる出来事は、全て何らかの意味があるんだろうなぁと再確認した日々でもありました。
同時に、普通のなんてことない日に、感謝できるようにもなりました。


素敵なご縁はご縁を生み、ポートランドで過ごした時間は次第に厚みを増していって
最後の2月には、多くの方にお別れの時間とお餞別を頂いて、娘の誕生日もお祝いしてもらいました。
この時ばかりは、帰りたくない、もっとこの人達と一緒に色々なことを楽しみたい!って、思いました。
素敵な方々との出会いに恵まれたおかげで、
私のポートランドでの生活は、思っていたよりもはるかに充実した、思い出に残る日々でした。

この地で得た、最も大切なこと、それは「全ての過程を楽しむ」ということでした。
ポートランドの人達は、みんなとっても穏やかで、今日という日々を
満喫している方が多いように感じました。
秋冬は雨季に入り、毎日のように雨が続く中、家の中でどのように過ごすかを工夫して楽しんでいます。
保存食作りや、ビールやワインを作ったり、KOMBUCHAを作っている方も。
編み物などのクラフトや、ベイキングも。
どれも、お店へ行けば簡単に手に入るものですが、それを敢えて作ってみる。
自分好みの材料を集めるとことから始まって、試行錯誤しつつ手を動かして、形になったときの感動。
そして、その流れはさらに、材料を作るところから始める人をも生み出す。
こだわりを持った人達が、街の周りにオーガニックファームを作ったり、
自分で食べる魚は、自分で釣ってきたり。
ものづくりは、旅に似ているな、とも思いました。
準備する時間も、道中から、美しい眺めも、終わった後の余韻も、味わう。
みんな、同じゴールを手に入れる為に働くんじゃなくて
それぞれのゴールに向かう道中、過程そのものを、楽しんでいるんです。
人と違ったことをしていても、認め合える空気なのは
それぞれが違う目的を持っていて、その過程を楽しんでいるから、それでO.K
という認識があるからかもしれない。
自分らしくあることを大切にしていて、それでいて他者にも敬意を持っていて。

そういった独自の価値観は、京都と似たところがあるなぁと感じていました。
少なくとも、私の周りには、はじまりから、過程を楽しむ人達がたくさんいる。
何でもまずは自分達で作ってみよう!という価値観を共感できる人達がいる。
この価値観が、決してどこでも通用するものではないと思うけれど
人間は、そうやって最初は1から作って生きてきた。
そう、手を動かして何かを作る時、生きているっていう感じが、するんです。
ポートランドに来た当初、雨の日でもひたすら徒歩で買い出しに出る日々に
自分が生きている感じがすごくしたのと、同じ感覚なのです。

その楽しさにすっかりはまってしまった私は
ポートランドへ来て、普段はあんまり作らないようなものまで、色々と作りました。
また、それを気のおけない友人と共にするというのは、格別の時間なのでした。
きっと、私が制作していたらできなかったであろうたくさんのものに、挑戦することができました。
韓国人のファミリーととても仲良くなり、お互いの食文化を交換し合っては
おいしい〜マシッソヨ〜な時間をたくさん過ごしました。キムチや、ジョンの作り方を教わりました。
粉からのうどんや、肉まん(これは和食ではない)を作ったら、感動してくれました。
やっぱり食べ物は、人種や言葉、文化を越えて、人を繋ぐものだなぁと改めて思いました。

こちらで暮らしている日本の方の、お味噌作りワークショップに参加したことがきっかけで、
日本の文化を海外の人達に知って頂くイベントのお手伝いもさせてもらいました。
手鞠寿司とお味噌汁、どちらもみなさん真剣に、興味深くお話聞いてくださっていました。
私はただ準備や作業をしただけですが、私達が大切にしている食文化や、美しさを
友人が大勢の前で語り、共に作って味わう体験を、みなさんに共感して頂けて
日本人であることを、とても誇りに思えた瞬間でもありました。
またそのご縁はご縁を生んで、なんと、
ポートランドのマクラメアーティストを京都にお呼びするきっかけになりました。
(詳細が決まりましたら、またFBやIG等でお知らせします)
マクラメは、私もポートランドへ来てから始めた趣味のひとつですが
これは、ジュエリーを作る感覚ととても似ていて、瞑想のような作業なのです。
みなさんにも、そんな感覚をぜひ体感してもらいたくて、お知らせできる日が、待ち遠しい!

素敵な人は、素敵な人を呼んで、心地良い空間の輪は波紋のように、どんどん広がっていきます。
そうやって、流れに身を任せていたら、いつのまにか、気持ちのいい日々を過ごせていました。
私のそばにいてくれた人達に、心からありがとう。
日々、日本から私のことを気にかけてくれていた人達、手紙や日本の品々を送ってくれたみなさん、
そして、たった1年の滞在中に2回も会いにきてくれた友人達はじめ、
ポートランドへ遊びにきてくれた友人や家族に、改めてありがとう。


日々、という言葉がたくさん出てきますが(タイトルにまで…)
私にとって、日々が何より大事なんだということを、再確認できた、ポートランドでの1年間。
派手さはないけれど、日々をしなやかに、穏やかに生きることを
京都へ帰っても、またこつこつと、続けていこう。

あと1週間後には、また元の生活に。
ここで出会えた全ての人、もの、場所が、私の中で永遠の宝物となって
これからも、たまに覗いては、私の生きる源になってくれることと思います。
また必ず帰ってこよう、と、ここに誓って
ポートランドでの日記を終わりたいと思います。

2016年2月26日 

2016-02-27 | Posted in Diary

日々 雨季

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秋からの時間の流れは早いよ!と言われながら
気付けばもう12月。

確かに、アメリカの秋のシーズンはイベント事が多く
娘の小学校が始まって、ハロウィン、サンクスギビング、
そしてクリスマスと、慌ただしく過ぎて行きます。
小学校は、入学式というものは特になかったものの、
やはり新たな学校生活に慣れるのに、親も子も必死の毎日でした。
殆ど英語が話せなかった娘も、小学校へ行きだしてから
急にいろんな言葉が出てくるようになり、
お友達や先生と、支障なくやりとりできているというから
子供の順応性と、頭の柔らかさに驚いています。
今では、家の中でも英語になっている状態。
日本に帰ればすぐに忘れてしまいそうですが、
娘と英語でやりとりしていると、不思議と喧嘩や揉め事が少なくて
これはこれでいいかもしれない!と新たな発見もあったり。

秋に入ると本格的に雨季になり、
週間天気予報が、全て傘マークなことも多いのですが
気持ちがどんよりしてしまう日々を、楽しく穏やかに過ごすためにも
イベント事が多いというのは、心の健康にはよい影響かもしれません。
(いや、ハロウィン当日は嵐のような冷たい雨と風の夜でしたが…)
こちらに住んでいる方々に、色々なお出かけに誘って頂いて
おかげさまでどのイベントも、心暖かく過ごせています。
大きなトラクターに乗って、抱えきれないくらい大きなカボチャを取りに行ったり。
仮装を楽しんだり。(私はバナナの着ぐるみを着ました。完全に浮いていました)
リンゴ狩りをして、梨のコンポートやアップルパイを作ったり。
カニを釣りに行ったり。秋の山々、紅葉の滝を見に行ったり。
お味噌を仕込んだり。(今年はヒヨコ豆で仕込みました)
伝統的なサンクスギヴィングディナーに呼んで頂いたり。
雪の積もったマウントフッドを見に行ったり、スケートをしたり…
こうして書き並べると、なんだか楽しいことでいっぱいですが
その間、間には、大変だったことも多く(特に病院関係が苦労しました)
人生良い事もそうでない事も同じくらいあって、
うまいことバランスをとれているのかな、なんて。

改めてこの秋から冬の季節は
人とのつながりや、出会いに感謝する時間でもありました。
日本にいる、私のことを知ってくれている人達のことが恋しくもあり
ここで暮らしている、私のことを気にかけてくれる人達に、そして
たった1年の滞在中に、日本から駆けつけてくれるみんなの存在に
どれだけ救われたことか。
どんな環境でも、やっぱり自分は一人では生きていけないと強く感じます。
実は、すごく寂しがりなのかもしれません。
一人でも楽しめるよ、と寂しくないフリをしていたのかもしれないです。

生い立ちも、見た目も、宗教も言葉も全然違う人達が暮らすこの国にいると
自分がとてもとても、小さく感じて
一体何者なのか、よく分からなくなったりもするけれど、
とにかく笑顔でいることを心がけていたら
自然といい空気を連れてきてくれます。

家が無いという家族や、オムツを買うお金がないというお母さんが
路上で笑顔で話しかけてきます。
電車で「ご飯を1日食べてないから、誰か5ドルくれない?」と
子供をあやしながら、言われたりします。
胸が締め付けられる思いになりますが、
不思議とこちらも笑顔で対応したくなる。
今日を、今その時を、明るく生きている人たち。
そして、そういう人にお金を差し出す人も、ちゃんといるんですね。
笑顔でいることは、自分も、そして周りも
いい空気に包まれる。

You have a beautiful family!と遠くからでも声をかけられます。
(こちらの方はみなさんほんと褒め上手です!)
Have a nice day!と、お互いに笑顔で交わすその言葉の中に
例えどんな立場や状況にあっても、相手のことを何より尊重している
心の気高さを感じます。
そして、思ったこと、感じたことを、きちんと言語化して伝える英語は
とても気持ちいいなぁと感じています。

予定では、こちらの3月5日にシアトル経由で日本に戻ります。
残りの滞在で、1年間本当に最高だったなと思えるように過ごしていきたいです。
なんとなく、これが最後ではない気もしているからなのか
もっと長く居たい、という当初の気持ちは今はなく
マンションの窓から見える、朝の霧に包まれた空を見ながら
京都の家の庭で、朝食を食べていた日々を懐かしく思います。

 

2015-12-07 | Posted in Diary

日々 食べ物

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ポートランドの夏もあと少しで終わり。
日に日に暑さも落ち着き、朝晩は冷える日も増えてきました。
ファーマーズマーケットに並ぶ、お野菜たちの変化が
季節の移ろいを知らせてくれます。
曇り空の日が続くと、ギラギラの太陽が恋しくなったり。
残りわずかの夏の楽しみを、逃すものかといわんばかりに、満喫しています。

今回は、日々食べるもの、食べ方、食材のことについて、書いてみようと思います。
我が家は子供が小さいので、外食は数えるほどしかしておらず
ポートランドに溢れる美味しいお店のご紹介、とはいかないのですが。

私は和食が好きなので、こちらで生活していても、ご飯、味噌汁、おかず!で
当初からやっていたのですが…何品も作るのに、すごく時間がかかります。
小さい子がいるご家庭なら尚更、大変ですよね。そして、夏は調理も暑い。
ずっと当たり前でやっていたから、あまり気にも留めていなかったのですが
定食のようなご飯を作る日々が、今ではすっかり減ってしまいました。
というのも、こちらでは気候のいい時期は、夜も明るいので
BBQでグリルして過ごす方が多くて。
私の中で、BBQとは、何かのイベントや、人が大勢集まる時やキャンプで
するもんだというイメージしかありませんでした。
それが、毎日のように、手軽にできてしまう。パラダイス!
また、グリルで焼いた野菜もお肉も魚介もほんと美味しくて。
ビールがすすんでしまう。これは、ほんと楽で楽しい夕食になるのです。
BBQのある日常。これがアメリカ式というのでしょうか。
あれだけ和食が好きだった自分が、すっかりBBQの虜になってしまいました。

そして、グリルで焼くだけというシンプルな調理法だからこそ
素材の良さも引き立つように思います。
オーガニックのお野菜や、自然放牧のお肉、天然のお魚など
New Seasons Marketというオレゴンで展開している自然食のスーパーで手に入ります。
このスーパーが、とにかく楽しくて、ほぼ毎日のように通っています。
生鮮品の他、デリコーナーや生活雑貨も充実していて、
行く度に新しい発見と、お店の方との楽しい会話が待っています。
ここで働く人達のホスピタリティを知ってしまうと
他のスーパーに行きたくなくなってしまうほど。
とにかく丁寧で、親切で、情熱に溢れている方が多くて、感動します。
いけばなのお花も、ここで手に入れています。
グルテンフリーや、ヴィーガン対応の食品の種類もとても多くて驚きました。
(日本ではまだあまり充実していないように思います)

ポートランドには、地産地消の意識が高い人達が多いというのにも頷けます。
どうやって作られたものか、どこからやってきた物なのか。
自分や家族が口に入れるものだからこそ
選ぶことにも、責任を持って選びたい。
全ての食べ物をオーガニック、とはいきませんが
安全で、身体に優しい、自然なものを選びたい、という意識は
この土地では、すごく浸透している気がします。
オーガニック素材で作られたピザや、ヴィーガンピザもあって
どれもほんと美味しい。
ポートランドは、食べ物が、美味しいですよー!(大声)

 

気候が乾燥しているため、すごく喉が乾きます。
みんな片手に飲み物を持って歩いていますが、それはそうせざるを得ない気候。
水を飲む機会が増え、それに比例するかのように、ビールを飲む頻度も増え…
(言い訳ですが、ポートランドには美味しいクラフトビールがたくさんあります!)
今までは、味わって静かに食べることが多かったのですが
手軽に、みんなで作りながら、飲みながら、食事を囲む楽しさを知りました。
そんな楽しみを教えてくれた、そしてビールの美味しさに気付かせてくれた
こちらの友人とファミリーに、心から感謝です。

 

暮らす土地が変わると、食べるものも、自然と変わる。
そこはきっと変わらないって、思っていたけど、すっかり変わってしまいました。
もちろん、うどんやそば、お寿司も食べるのですが。
食と気候は、とても密接な関わりがあるのだろうな。
食事はコミュニケーションツールのひとつで
どんな人と、どんなものを食べるのか。
大切な人と、楽しく頂く食事には、その土地その土地に合ったものがある。
小さな島国では感じられなかったものを
忘れないように、摺り込むように、味わう日々です。

2015-08-22 | Posted in Diary

日々 暮らし

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ポートランドへ来て4ヶ月近くになります。
なかなか文章に綴ることができずにいました。
何から書けばよいのか、書きたいことが山ほどあります。
少しずつ、ここでお話できたらなと思っています。

私達は今、とても元気に、ゆったりと過ごしています。
今から思えば、引っ越ししてきた当初のめまぐるしい日々にも笑えます。
土地勘も、生活用品も、移動手段も
何もない状態から、少しずつ身の回りを整えていく行為は
自分達にとって、何が必要で、何が必要でないかを真剣に考える、いい時間でもありました。
アメリカには、GoodWillという寄付で成り立つリサイクルショップがそこらにあり、
状態のいいもの、新品のものも含め、殆どのものが破格で揃います。中には掘り出し物も。
毎日のように通い、できるだけ日本でも使いたいと思えるものを選んでいきました。
偶然にも、徒歩圏内にNewSeasonsMarketというオーガニック系の地元スーパーがあり
今でも日々の食料を、毎日買い出しに出る日々です。歩いて、ストローラーを押して。
とても原始的な暮らし、端から見るとなんて効率の悪い暮らしかもしれませんが
私、生きているな、という感じがとてもするのです。

歩くことにすっかり慣れました。
郊外に住んでいるのに、車が無いなんてと皆さん驚かれます。
京都の住まいも、車がないと生活できない場所で、毎日乗っていたのに。
車だと、通り過ぎて気付かなかっただろう
風景や植物、空の色や木の匂い、リス、笑顔でHiと声を掛けるすれ違いの人と
毎日、新たに出会い、癒されています。
家で、どれだけ嫌なことがあっても、一歩外に出ると、
笑顔で声をかけてくれる人(通行人)がいて
自然と自分もやっぱり笑顔で、Hiと言えてしまう。
知らない人とでも、笑顔で挨拶を交わすことで
いつのまにか、心のモヤモヤは消えてしまう。
挨拶には、それくらいパワーがあるのだと改めて感じています。

4月はまだ雨も多く、何度も冷たい雨に打たれながら歩きました。
最近では灼熱のような日差しに、肌が焼け焦げるんじゃないかと思いながら
また今日も、明日も、歩きます。
1年後には、きっとふくらはぎも太もももビルドアップして
免疫機能も多少は向上していることを期待したい!

こちらでは、子供達の生活を何より優先的に過ごしている為、
自分の時間は夜だけとなってしまいましたが
隙間の時間を見つけては、本を読んだり、手紙を書いたり、クラフトビールを飲んだり
たまにヨガのクラスを受けたりして(殆ど聞き取れず、ポーズを真似している状態)
とても贅沢な時間を過ごさせてもらっています。

子供が生まれて、家事と、制作に追われて、体調が優れない数年間
どれも満足にこなせていなかったような、ドタバタの日々から解放され
とてもシンプルに、気持ちよく、健康的に暮らせています。
元々、同時にいろんなことを平行してやることがとても苦手な私
1足のわらじでさえも、今はとても愛おしくて
自分の足で、家族と共に生きているということを、実感しています。

ポートランドという街の良さについては
まだまだ知らなさすぎるので
もう少し満喫してから、また書きたいと思います。
今のところ、ここでずっと暮らしてもいいかな、と思えるくらい
とても快適で楽しい、素敵な街です。

2015-07-23 | Posted in Diary

舞い踊るような

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この夏は、なんだか変ですね。

毎年、気候が変だなと、感じますが

今年は本当に変です。

8月、私の生まれた月ですが

こんなに雨ばかりなのは生まれて初めてです。

暑い暑い〜太陽で焦げる!が口癖のように出てくる

そんな月なのに。

恵の雨は、ちょっと降り過ぎちゃって

色んなもの、自然も人も洗いざらい、連れていってしまう

そんなに流さないといけないくらい、浄化されないといけないような

何かが渦巻いているのでしょうか…

雨が大好きな私ですが(と公言していると、いつも根暗と言われますが…)

ここまで降ると、ギラギラの太陽が恋しくなります。

 

今年に入って、いいことも変なこともたくさん起こっています。

前厄だからでしょうか。お祓い、行くべきでしょうか。

でも、たとえどんな事が起こっても

いつもフワフワ、ひらひらと

ひとつの軸を中心に、舞踊るかのように

柔らかく、でもしっかりと、内側と向き合えるような

そんな人をイメージした形を、今とても作りたくて

今のこの世界に、とても必要な要素ではないかと思います。

 

冬深まる頃に、小さな小さな展示会ができたらと考えています。

待っていてくださる皆さんに、はやくお会いしたくて

また、このお休み期間にできた、少しばかりの新しい形をお披露目したく、動き出しています。

ここの場で、お知らせできる日が今からとても楽しみです!

2014-08-25 | Posted in Diary

線香の香り

小さい頃、おばあちゃんの家へ行くと いつもお線香の香りがして

そんなにいい香りとは思っていませんでしたが

線香臭い=おばあちゃんの家に来たな、という実感が湧いてくる そんな香りでした。

7月の頭、突然父が他界しました。

58歳、まだまだこれから楽しみが待っていたとは思いますが

父のことなので、また違う世界でぼちぼちと楽しくやっていることでしょう。

不思議と、そこまで落ち込まなかったのは

特に、出産を通して備えてきた死生観があったからでしょうか。

生まれた瞬間から、死は常につきまとうものですが いつその時がくるか分からないからこそ、

今この瞬間を存分に生きようというのは 割と幼い頃から、いつも感じていたのでした。

毎日、写真の前にお供えするお線香の香りは 日々の慌ただしい中に

しばしの心の静けさを連れてきてくれます。

それはもう、おばあちゃんの家の香りから 父の香りに、すっかり変わりました。

「お線香は故人の一番のごちそうなんだって」と 鳩居堂のお線香をくれた友人。

私の日常に、お線香の香りが漂うことになるなんて これっぽっちも思いませんでしたが

これもまた、毎日のいい習慣だなぁと思っています。

そんな今の私から生まれる形を、たくさん残したくて

子ども達が寝た合間をぬって手を動かしていく

そんな今日この頃です。

2014-07-27 | Posted in Diary

ホームページリニューアルのお知らせ

大変ながらく更新できずにいました。

出産から7ヶ月、赤ちゃんとの暮らしのペースにも

だいぶ慣れてきています。

少しずつですが、作業台と向かい合う時間も。

秋頃の復帰を目標に、動きだしています。

さて、この産休期間を利用して

ホームページをリニューアルすることになりました。

しばらくの間、ご不便をおかけしますが

少しずつ、完成に向けて内容を充実させていきますので

どうぞ、よろしくお願いします。

マリッジリングのオーダーにつきましては

引き続き承っております。

ご注文、お問い合わせに関しましては

info@lump-web.netまで、ご連絡ください。

2014-05-09 | Posted in Diary